自身の成長が会社の評価に繋がり
地域の発展を支えている。

大門勝也
鉄道設計部・部長

秋田工業高等専門学校 土木工学科卒
1992年入社

鉄道インフラならではの条件をクリアし設計・計画を練る

線路をまたぐ、くぐる、または交差する――鉄道橋や自由通路など、鉄道に関連する施設の設計を主に行ってきました。手掛けるものによって、鉄道基準か道路基準か、従うべき法令や安全基準が異なるので、まず基準を、続いて施工条件を確認します。工事期間中、道路なら迂回もできますが、鉄道で別ルートをとることは難しく、運用しながらの施工になるので、策が必要。条件を整理して方向性を決め、その後、強度計算、材料・仮設費用などの積算を行い、施工計画を立てていきます。

一つの案件は原則として二人で担当し、漏れはないか、条件が変わっても大丈夫かなどをチェックし、スムーズな施工ができるよう練り上げていきます。

部署を超えて設計案を検討。新たな気付きで成長できる

最適案を選ぶためには比較検討が必要です。そこで、当社では、鉄道設計・土木の案件について、部署を超えて検討しあう会「レビュー」があり、社員から声が上がったときや必要があるときに臨機応変に開かれます。複数の社員が耐久性、施工性、コスト、安全性、景観性など多様な観点から検討し点数化して、客観的に評価します。ベテランが参加していれば、豊かな経験を学ぶことができ、他の部署の人が参加していれば、斬新な視点からの意見が聞けます。

私自身、レビューは貴重な場だと思っていますし、若手の社員にはこの機会を有効利用して知識を増やし、また、社内で横のつながりも作って、成長してほしいと思います。

ICTと人間力、技術者には二つの力が必要だ

建設の現場では、今、ICT化が進んでいます。当社でも設計図の3D化を進めるべく、業界団体主催の講習会や見学会で勉強しているところです。設計だけでなく測量、さらに点検、維持管理までのデータを一元化できれば、効率アップが叶うので積極的に進めていこうと思っています。

新たな技術を取り入れて進んでいく中でも、大切にし続けなければならない基礎力もあります。それはコミュニケーション力です。仕事の基本であると同時に、実は、公共事業での評価において重要ポイントでもあるのです。評価項目には、品質管理、工程管理などに並んで「説明能力」があり、数字や図面だけでなく、相手に伝わるように話す力が求められています。ですから、日頃の電話やメールも含め、話すことをおろそかにしてはならないと、若手に伝えています。

就職する学生へのメッセージ

建築や土木について専門的に学んでいなくても、長期的にOJTを行うので心配はいりません。わからないと発信してくれれば、上司や先輩が必ずフォローします。その後も、資格取得を目指すなら、論文の構成も含めて様々な支援があり、取得後には資格手当も。やる気が評価される環境が整っています。

手掛けた案件

鉄道橋設計/構内検修設備設計/線路下横断ボックスカルバート設計/自由通路設計/道路設計/災害復旧設計(のり面、河床洗堀)/行違い設備(線路複線化)設計/橋梁点検、トンネル点検/橋梁補修設計/鉄道会社協議資料作成